溜まり場が西八

「いかようにでもお客様のご要望におこたえします」
確か、そのような主旨だったように記憶している。大風呂敷をひろげたクリーニング屋さんの男性店名の言であった。相場よりは３０円くらい高いところ。家に近いところにかえて一ヶ月。
店主は目もあわさずおつりを下に置く。品は逆さまにしてほうり出すように返す。二回連続。
自分は吠えた。
「馬鹿丁寧なのは最初だけか！………」


その二週間後、
電話が。
なんでも機械が壊れたからクリーニングの引き渡しを二日ごにしてほしいといわれた。
まあ、いいかなとは思えなかった。
もともとは、
四日でできる。それが六日に。七日に。説明なしで券を渡された。
そんでさらに二日延長で、わが服たちは九日のお泊りになるという。
お願いとはいっているが、要するに無条件で飲めといっている。

疑問。
たしかに生意気な自分だが、無礼と不手際をぶっこかれ、長年のつきあいでも世話にもなっていないオッチャんに、なぜ、百パーセントの譲歩をせねばならんのだろう？
これがある意味、八王子デフォルト。
でも、たまに拝み倒したくなるようは出来る仕事人があるから、住んでしまう。